アルゼンチン パタゴニア 1,2日目 ~南米へ移動~(2009.4.10-17)

2009.04.10-11

いきさつ

南米に有名な氷河があることは知っていたが、それが世界遺産と知ってからいつか行きたいと思っていた。もともと2008年度の夏休みにと思って考えていて、何度か格安航空券の問い合わせもしたのだが、仕事の都合で長期間の休みが取れずついに年度が替わってしまった。会社が数年に一度の大組織改変のドタバタのなか、土日も含め連続10日間の休暇を取得した。

航空券は、初めて全旅程を航空会社のWebサイトから予約した。E-ticketだからこそなせる業である。

普通に成田から

最終の目的地はアルゼンチンの南部、いわゆるパタゴニア地方である。成田からダラス経由でブエノスアイレスまで。さらにその先、アルゼンチン国内線に乗り継ぎ、エル・カラファテという街が最終の目的地となる。

成田発のダラス行きは1810発。そのため、自宅をお昼に出発して、さらにすべて都営と京成で行っても十分に間に合う。ということで、一番安いコースで行くこととした。お値段は1150円。リムジンバスの約1/3である。

平日日中帯ともあり、列車はそれほど混雑しておらず、荷物を網棚に上げてしっくりと寝ながら向かう。時間はかかるが途中の乗り換えは1回のみで成田空港に到着する。今回はアメリカン航空(AA)なので第2ターミナル。最近、2タミにユニクロができたとのことで、寒いパタゴニア用のフリースを購入しようとしたのだが、見事に「もう4月ですから」といわれて置いていないことが判明。事前にユニクロのHPだったかで、「国際空港らしい品揃え」と書いてあったのだが。。。その後行動はお決まりどおり、到着後すぐにガラガラのカウンターでチェックインをして身軽になり、、階下の東京三菱銀行で両替をする。旅行期間も短いし、目的地はアルゼンチンのため、全てUSDの現金で準備をした。

その後、階上のレストランで遅めの昼食を摂る。今回は旅行前に5カ国対応の電波時計内蔵G-SHOCKを買った都合上、成田でのおスシは我慢である。訳のわからない焼肉丼とビールを食べるがいささか失敗。AAは機内アルコールが有料のため、おそらく飲む気にはならないだろう。

成田空港第2ターミナルの出発案内版
いつもの出発表示板。初めてのAA太平洋線。

久々の米系太平洋横断

屋上で飛行機の写真を取りつつ関係者へメールをしたりするうち、いい具合に時間になったので出国することにした。もうひとつ、出国審査近くで自動化ゲートの利用登録をすませるのも目的。申込書に記載をして両人差し指の指紋を採取されて登録完了。丁寧に説明をしてくれたが、一般ゲートが空いている時にはそちらのほうが早いとのこと。指紋で認証をするためその時間がやはりかかってしまうようだ。しかも需要がありそうな羽田空港には設置されていないとのこと。

ゲートを目指す前にシャワーを浴びることにする。この先アルゼンチンまでトータル20時間以上の行程となる。成田空港直営(?)のシャワールームは至って普通。30分で500円なので、ラウンジ使えないときには重宝しそうだ。

成田空港第2ターミナルの吹き抜け
シャワーを浴び2タミの吹き抜けを眺める
アメリカン航空のB777
本日の搭乗機

その後、ゲートへ向かう。高校生の修学旅行生が大挙しており、まさか同じ飛行機か?と焦ったがどうやら違う模様。安全のために修学旅行で米系は使わないか。高校生をかき分けて売店で機内用のお茶を購入し、階下の待合室で待つ。

そのうち搭乗が始まり無事機内の人となる。34Rから離陸した。AAのアメリカ行きは噂には聞いていたがほとんどがアメリカ人で日本人はかなり少ない。AAのホームページなど、日本語にも力をいれているので結構意外な感じではある。

機内アナウンスによると、巡航は35000ft、飛行時間は10h50mとのこと。機内AVシステムはNVOD形式のようで、観たい番組を選択しても次の上映が始まるまでは待たされる方式。NHKのためしてガッテンやCoolJapanを観てすごす。CoolJapanには駒ヶ根が出てきたが、太平洋上で観る駒ヶ根はなんとも不思議な気分であった。

食事は、牛すき焼き風ライス添え、おスシ、日本茶などであった。明らかに日系航空会社の機内食より見劣りがして、あからさまにコストが削減されているのがわかる。

アメリカン航空での飲み物とおつまみ
スプライトとおつまみ
アメリカン航空の機内食の夕食
夕食
アメリカン航空の成田-DFW線の機内食朝食
朝食

朝食は到着の1時間前。温められたパンとフルーツのみ。まぁパンはうまかったが。 そして、無事ダラスに着陸。

Delayの後、南米上陸

トランジットの時間は3時間ほどあるので、USAのイミグレも若干時間がかかったが特に問題なし。今回は、AAのダラス乗り継ぎということで、ITIサービスが適用されており、アメリカ国内で荷物をピックアップ→再チェックインする必要がないのだ。これだけでもかなりラクである。というか、USAで乗り継ぎの際に一度入国しなければいけないシステムも何とかしてもらいたいものだ。ただでさえ、USAの入国審査は時間がかかるというのに。

ダラス・フォーワース空港ターミナルD
ダラス空港ターミナルD

USA国内には用事はないので、いったん入国しまたセキュリティエリアへと向かう。USAの搭乗口というと、ロサンゼルスやシカゴのように免税店も何もない殺風景な光景が浮かぶが最近は全体的にそういうのはやめる方向にあるらしく、多くの飲食店やら店やらが軒を並べていてそこそこ賑わっていた。機内用の水をかってウトウトしていると、なにやら放送が入り、テクニカルイシューで出発が遅れるとのこと。結果的に、1935だった出発時刻が2030に延ばされ、さらに2145までに延ばされてようやく出発の準備がととのいつつあった。しかも機内は満席で非常につらい。さらに、乗客が座席の配置で揉めていて、FAが出てきて「指示に従わないと降機してもらう」とか言っていてさらに遅れる。他の乗客はいい加減にシテクレヨといった雰囲気で眺めていたのであった。

そんなこんなで無事出発し、ビーフの夕食を食べる。成田線よりさらに量が少なくて路線別に明らかに差別化しているという感じ。夕食が回収されると、夜行便ということもあり皆さん個人モニターの電気も消して眠ることとなった。

アメリカン航空のDFW-ブエノスアイレス線の機内食夕食
夕食

アルゼンチン初入国

朝食は成田線とほぼ変わらず。温めたクロワッサン、ヨーグルト、お菓子、オレンジジュースである。大して腹も膨れないが、まぁ朝食だからこんなもんかと思っておく。

そのうち高度を下げてブエノスアイレスのエセイサ国際空港に着陸した。入国審査も特段問題なく通過した。歩き方によると、出国カードを挟まれて出国時に必要になるとのことであったが、イミグレのお姉ちゃんは返してくれなかった。まぁそんなもんなんだろうと思っておく。ついでに税関検査では、全ての荷物をX線に通したが誰もモニタをみちゃぁいない。おまけに、折角書いてきた税関申告書は受け取らずじまいで、わざわざ逆流してこれ必要なのか?と聞く羽目になった。適当である。

アメリカン航空のDFW-ブエノスアイレス線の機内食朝食
朝食

ブエノスアイレスの空港は、羽田と成田みたいに、大枠で国際線と国内線の空港が分かれている。これから目的地のエル・カラファテへ向かうには、もう一方の通称アエロパルケへ向かわないといけない。両空港の間にはリムジンバスやレミースで移動できるのだが、今回は出来るだけ金額を押さえたいということで、リムジンバスで移動することとしていた。ガイドブックを参照するとManuel Tienda Leon社がバスを出しており、税関を出たところにその受付カウンターがあった。そこでチケットをUSDで購入し、言われた通りにターミナルを出て歩いていくと別ターミナルの前にバス乗り場を発見。聞いてみるとまだ30分後だということなので、その別ターミナルの中の両替所で両替。

100USDが366ARSになって戻ってきた。このときはレートが良いのか悪いのか良くわからなかったが、最終的には一番よい換算レートであった。レートについては、USDが直接使える店も含めて各所極端に悪いところがなく、決まりか何かで縛られているような印象さえ受けた。特に闇両替みたいなところに行ったわけでもなし。

所望のバスが来たので乗車。イスはフカフカしており、乗車前の荷物預かりもちゃんとタグを付けてくれるので、それなりに安心感はあった。半分程度乗客が埋まったところで出発。事前調査で所要40分程度とのことを知っているし、終点で降りればよいのでのんびりと構えていく。車窓の雰囲気はチリのようであった。クルマはたくさん走っていたが、日本車は極端に少なく、ヨーロッパの車が多いように感じた。

ブエノスアイレスの空港間の連絡バス
空港間の連絡バス
ブエノスアイレスの空港間の連絡バスの車内
バス車内

高速道路をひた走り、市内へと入っていく。手元の地図と走っている場所を照合しようと努力したが、通りの名称を示す看板が極端に少なく、気づいたときには市内のLeon社のバスターミナルであった。ここで何名か乗客を降ろす。

その後、ラプラタ川沿いをバスは走り、飛行機が車窓に見えてきたころ空港に到着した。国際線の空港のような華やかさはなく、食べるところもフードコートになっていた。まずはLANのカウンターでチェックイン。インターネットから印刷したE-Ticketを提出して問題なくチェックイン。身軽になったところで、昼食を摂りに行く。

ブエノスアイレス市内からのラプラタ川
海のように見えるがラプラタ川
ブエノスアイレス アエロパルケ空港
アエロパルケ空港

いろいろなものが食べられるようだったが、南米らしいものをと思い、鶏肉の焼いたのと、かぼちゃペーストのプレートにしてみた。聞いていたとおり、もうちょっと塩コショウがほしい味付けだったので、ひそかに機内食に同梱されていたAAマークの塩コショウを振りかけて食べる。かぼちゃペーストは食べ甲斐があったがまぁおいしかった。

鶏肉の焼いたのとかぼちゃペースト
鶏肉の焼いたのとかぼちゃペースト
ブエノスアイレス アエロパルケ空港のフードコート
こんな感じのフードコート

直ぐにすることが無くなったので、さっさとセキュリティエリアへと向かうことにする。空港の規模の割には大きな免税店っぽい店(国内線空港なので免税店ではないと思うが)をフラフラしていると、案外フリースを売っていたりする。日本で見かけるブランドの物や、タグを見る限り南米に展開しているブランドのものなどがあった。じっくり考えて、やはりフリース必要だろうという結論に達し、その南米のブランドのフリースを購入。ちなみにSサイズでぴったりだった。

更に時間があったので、カフェでビールを飲む。この旅行で初めて「セルベッサ!」を発動した。持っていたPCで少し旅行記を書きながらビールを飲む。銘柄はこの後ずっとこれを飲み続けることになるのだが、キルメス。かなりあっさり系のビールであった。

アルゼンチンのキルメスビール
初キルメス。軽くて飲みやすい

テンション落ち気味でエル・カラファテ入り

搭乗時刻が近づいたので、ゲート前で待機。そして搭乗。事前座席指定をしたのだが、プレミアムエコノミー?かそれらしきクラスのシートであった。他のエコノミー席よりわずかにシートピッチが広い。でも機内サービスは同じ。

アルゼンチン航空のシート
一応上級クラスらしい
アルゼンチン航空の機内食
パンとチョコレート菓子

離陸ししばらくウトウトしていると機内食が配布された。とはいっても、パンにハムとチーズがはさんであるだけであるが、国内線で機内食が出るとはなかなか良さげである。さっくりと頂きさらに寝る。眼下には大西洋が見えたりして否応なしにテンションがあがってくるが、それは束の間であった。

アルゼンチン上空から望む大西洋
大西洋

エル・カラファテへ向かって高度を下げていくと窓の外から水滴が・・・。雨である。滑走路に着陸すると激しい勢いで水しぶきが上がるのがわかった。結構な降り方である。今回の旅行は荷物を出来るだけ少なくするため傘を持ってこなかったのだ。

雨が降るカラファテ市内
雨のエル・カラファテ。気分が沈む

しかもエル・カラファテでは明日参加するツアーを予約するためにまず旅行会社へ立ち寄り、その後、今晩からお世話になるミヤザト・インまで歩かないといけないのであった。イースター島へ行ったときに経験した飛行機を降りるときの高揚感も全く無く、雨止めーと念じながら荷物をピックアップするが、残念ながら引き続いて降り続いているようだ。
タクシーは80ARS、乗り合いバンは12ARS。乗り合いバンは欧米のまともなバックパッカー達がこぞって列を成していた。自分もその列に参戦。行き先は通常ならば今夜の宿泊先にしたいところだが、ツアーの申し込みのためにFelnandez Campbell社のオフィス前にした。バスは満席になったところで出発。窓際に座ったらなんと雨漏りしてやがって気づいた時には左腕が結構濡れていた。更に凹む。

地球の歩き方の地図には載っていないが、バックパッカー向けの宿は、川を挟んだ東側に多くあり、乗り合いバスも市内に入る手前でガンガン客を降ろしていくのであった。ロンプラと整合をとろうとするも完全に無理。訳わらかぬまま、希望した場所で降ろされて、ドライバーが指を指すオフィスへと向かった。

エル・カラファテでどのようなツアーが催行されているかは、色々な人の旅行記を読んで大体知っていたので、今回の旅行では、

ウプサラ氷河、スペガッツィーニ氷河を船上から見るツアー
ペリトモレノ氷河を観に行くツアー(氷河トレッキングはしない)
パイネ国立公園1日ツアー

に参加したいと思っていた。漠然と、上から1日目、2日目、3日目と決めてもいる。今回は4泊しかしないので、今夜1日目のツアーが決められなかった場合必然的に1日を丸々無駄にしてしまうことになる。

ツアー会社で内容を聞いてみると、予定通りクルーズのツアーを催行しており、このあたりのツアー会社はどこに申し込んでもここのツアーになることは事前情報があったため、さっさと申し込んでしまう。お値段はARS提示されたが、USDでも支払い可能で、換算レートは空港の両替と同じであった。別のカウンターで現地までの送迎も依頼し、何とか明日のツアーの足回りはそろったことになる。晴れていれば2日目以降のツアーも手配する予定でいたが、そのような気力もなく、強くなるか弱くなるかも分からない雨のまま、早く宿へと行きたかった。

手元にある宿の地図は非常にラフだったので、もう少し詳細な地図を持って来れば良かったと後悔しつつ歩く。幸い雨自体はそれほど強くはなかったのだが、舗装されている道に側溝がなく、道が川となっており非常に困った。それでも何とか方向が分かり、この旅行で4泊もお世話になるミヤザト・インを発見。ご主人夫妻が日系人で日本に住まわれたこともあり、日本人のエル・カラファテ旅行記をみるとたまに出てくる宿である。

まずは日本語で出迎えを受け安心した後、今夜の水も何も買ってきていないため、近所の商店の場所を尋ねる。歩いて200mくらいのところに商店があるとのことで、小ぶりの雨の中を買い物に出かけた。とりあえず、ビールと水とスプライトを12ARS購入し、再びミヤザト・インへ戻ってシャワーを浴びて床についた。

エル・カラファテ ミヤザト・インの客室
何とか宿に到着
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