2009.04.13
ペリト・モレノ氷河へ
今日のお迎えは0830。なんともぬるい旅行である。それもそのはず、本日のツアーはエルカラファテから約70km離れたペリト・モレノ氷河を見て帰ってくるだけのツアーである。とは言えども、このペリト・モレノ氷河は、ロス・グラシアレス国立公園の中でももっとも有名な氷河であり、殆ど後退していない氷河としても有名である。また、地形的に湖を分断する場所に流れ込んでいることから、数年に一度湖をせきとめ、それが決壊する時の大崩落は余りにも有名である。但し、地球の歩き方には1990年代から一度も大崩落をしていないと書かれているが、実際にはその後も約4年周期で大崩落を繰り返しており、直近では2004年に大崩落を起こしている。
前置きが長くなったが、0730にクロワッサンの朝食を摂り少し遅れて0840頃バスの迎えが来る。バスには12人くらいで普通の大型バスだったので、かなりゆったりとすることが出来た。天気はすこぶる良好で、行きの車中からは、明日向かうパイネの山を望むことができた。途中1箇所途中で写真撮影の停車。ツアー客同士でお互い写真を撮りあったりする。いい雰囲気である。
昨日のプンタ・バンデーラへの道を途中までトレースし、その後ペリト・モレノ氷河方面へと進路をとる。そんななか、ガイドはスペイン語と英語でいろいろな説明をしてくれる。
遊覧船から眺める氷河
途中、国立公園事務所にてバスは停車し、国立公園入園料を支払う。バスの中にパークレンジャーが乗り込んできて、一人ずつ徴収するという効率の良いシステム。事務所を過ぎると道も狭く、ウネウネしてくる。バスは展望台のようなところで停車し、再び撮影タイム。念願の氷河を目の前にテンションが上がる。まるでイースター島に到着したときのような気分を感じた。
写真撮影の後、遊覧船乗り場から希望者は遊覧船で湖上からの見学ができる。特に乗らない理由もないので、35ARSを支払い遊覧船乗船。乗船したのは、おじいちゃんやらおばあちゃんが非常に多く、ここは世界的な観光地とはいえども、アルゼンチンにとっては、日本でいう日光のような位置づけなんだろうなと感じた。
風が強く寒いことが想像できたが、あえて出発から船の屋上のデッキでペリト・モレノ氷河を堪能することにした。どんどん氷河に近づいては行くが、あまりのスケールの大きさのため、どのくらいスケールが大きいのかいまいち分からない。あまり氷河に近づくのは危険であるらしく、氷河先端から一定の距離を保ちながら船は右へ左へ進む。氷河が近くなると、船内からも多くの老若男女が出てきて写真を撮りまくる。
40分程度の遊覧の後、再び港に戻ってバスに乗り込む。いよいよ次はペリト・モレノ氷河を半島の先端から見られる場所へ移動である。集合時刻は14時とのことなので、丸々3時間程度自由時間がある。時間をもてあましそうなくらいであるがどうなることやら。
遊歩道から眺める氷河
売店も普通に営業している駐車場でバスを降りる。結構寒いので、カフェテリアでクラムチャウダーを飲もうと思ったら、まだ営業開始直後で解凍が間に合っておらず、仕方なくパンプキンスープを飲む。身体が温まったところで遊歩道へと向かう。遊歩道はかなりの部分で付け替えがされており、古い遊歩道の脇に、新しい遊歩道が取り付けられていた。
案内板を見たところ、思ったよりいろいろな遊歩道があったので、まずは一通り歩いてみることにした。写真を撮っていると、轟音とともに氷河が崩れ落ちた。前日のボートツアーでも、すぐ直前の遊覧船でも崩れ落ちるところが見られなかったので、時期的にもう崩れないのかと残念に思っていたのだが、崩れることが分かってテンションがあがる。崩れたときに津波が発生し、かなり揺り返ししていたが、距離が遠く比較するものがないため、それがどの程度大きなものなのか見当がつかない。とは言えども、かなりの轟音である。
よくよく見ていると、大きな塊が崩落する前兆があり、細かい氷片がパラパラと落ちた後に、巨大な塊が崩れ落ちることが分かる。氷片といっても、剥落時や着水時にはかなりの音を立てているところをみると、かなり大きなものなのだろう。
途中で弁当を食べたりしながら氷河を堪能する。はるか先まで続く氷河を見ていると、だんだん会社に行きたくなくなる。。。ただ、働かないと旅行できないしなぁと小さいことを考えるダメダメ状態に陥る。
一通り、遊歩道からのいろいろな角度から眺める氷河を堪能した後、一点で氷河が崩れるのを待つようになる。なかなか崩落は見られないのかと思っていたが、結構大規模な崩落をあちらこちらで観ることが出来て大満足である。写真も思う存分撮影する。
写真を撮ってもらいたくなったら、近くの人に声をかければ気さくに撮影をしてくれるし、写真を撮ってくれと頼まれれば、日本人代表として最高の構図で写真を撮ろうと心がける。
集合30分くらい前になったので、駐車場へと戻ると、上っていく途中の古い遊歩道の脇に、世界遺産モニュメントがあった。あやうく見過ごすところだった。
駐車場でバスを待っていると、独特の風貌の観光客数人。。。中国人である。なんでどこでも革靴なんだよ。。。
帰りのバスの中は爆睡して、気づいたらエル・カラファテに到着していた。宿の前までは行かず、街の中心部で降ろされる。まだ1600と早かったのでいったんミヤザトインに戻ってネットをしていると、部屋の外から日本人の声が聞こえた。
本日の夕食
1900に部屋を出て夕食に向かう。本日は町外れにあるステーキ屋である。歩き方にも載っているし、何人かの旅行記を読んでもここのステーキは旨いと書いてあったので是非いってみたいと思っていたのだ。途中で絵葉書を購入し、ついでに勢いでパイネ国立公園の地図も購入した。
ステーキ屋はメインストリートを東に行き川を渡ったところにある。入店したときは開店直後ということもあり空いていたが、注文を済ませるとだんだんと混んできた。本当はワインを飲みたいのだが、一人でフルボトル空けるわけにも行かないので、ビールで我慢をしておく。昨日と大して変わらず、Mixサラダとランプステーキと食べる。またしても旨かった。でもフィレステーキにしておけばよかったとちょっと思った。
再びミヤザトインへ戻ってワインを飲んで寝る。明日は超早起きしないとならない。