2009.04.12
前↓
初ツアー
温かいクロワッサンの朝食を頂き、ツアーの迎えが来るまで待つ。同じ宿に泊まっている人たちは、みなスペイン語を話すので何を話しているのかさっぱり分からない。このあたり、チリ側の事情と異なっているようだ。結局予定時刻を15分過ぎたところで迎えの車が到着し、町外れまでワゴンで連れて行かれる。そこに停まってたのは2階建てバス。これ全員が本日の旅行会社のツアー参加客のようだ。アジア系の人からたくさんいるが日本人が一人もいないのには意外。
氷河クルーズの出航地点はプンタ・バンデーラという港であり、エル・カラファテから小一時間かかる。出発後、スペイン語と英語での説明のアナウンスがあり、しばらく眠っているとどうやら到着したようだ。国立公園の入園料は港入口で支払い。アルゼンチン人と外国人でお値段が異なっており、我々外国人は60ARSを支払う。船の入口でもぎってもらい、指定された2番の船へ乗船する。
港には大型の船が5,6隻係留されており、本日はそのうち2隻が出航するようだ。船は2階建てで、氷河を見物するためにデッキにも出ることが出来る。客席にすえつけられた液晶画面にはGPSナビが現在位置を表示していた。ほぼ満席の中出航する。
お決まりの安全ビデオが流されるが、水温5度だというのでおそらく転覆したらおしまいだろうと漠然と思いながら、無事戻ってこられるように思う。船自体は非常に安定していて、速度を上げて氷河へと進んでいく。周囲は切り立った氷河地形が見えており、水は青白色をしていてきれいって言えばきれいだ。遠くの方に第一氷山を発見しながら船が進んでいったところは、大きな氷河が浮いているところ。巨大な氷山の周囲で船は停止し、早速観光客がカメラを向けている。
聞いていた通り、氷山ははここまで青いのかと思うくらい青いものもある。氷河の溶ける速さなのか波の強さなのか分からないが、いろいろな形状があって面白い。しばらく氷山の周辺で停泊し、その後、スペガッツィーニ氷河へと向かう。スペガッツィーニ氷河は入り江を少し進んだところにあり、途中、明らかに後退が分かるセコ氷河が見える。湖付近まで地形がえぐれてはいるが、そこから氷河の先端までは土が露出している。
そこからさらに奥へ進んでいくと、スペガッツィーニ氷河が見えてくる。デッキにはまた一瞬のうちに人がわらわらと出てきて、思い思いに写真をとったりしている。スペガッツィーニ氷河はその落差が大きい。はるか上からまさに湖へ流れ出るように氷の川が流れてきていた。しかし、急な割には氷河の末端が崩れる様は観ることが出来ず残念。
船は進行方向を戻し再びウプサラ氷河へ向かっていく。先ほどの氷山の近くで停泊していた場所よりウプサラ氷河へ近づいていくが、遠くに氷河が見えるところで停止。氷河の末端から7km地点とのことだが、これ以上は氷山が多くて進むのが不可能とのこと。ここで、船員がロープとモリみたいなものを持ってきて、氷山のかけらを引き上げにかかった。これは、船内の売店で売られる氷河入りウイスキーのためであるが、ウイスキー用の氷が採取された残りのかけらは船上に放置された。案外、氷が詰まった感じではなく、スカスカの氷だったが、全てが全てこうなのか、たまたまこういう氷を引き上げたのかは不明。
次はオネージ湖へと向かう。船着場から続く遊歩道を10分強歩くとオネージ湖へ到着。風がなんとも強いが、この湖にもアガシス氷河やオネージ氷河などいくつかの氷河が流れ込んでいる。氷山も多く浮かんでいる。ここではランチタイムで、湖畔で弁当を食べている人も多いのだが、この寒さではとても無理。港近くの避難小屋に入り、ミヤザトインで注文した弁当を食べる。
その後、再び船に戻ってもとの港、プンタバンデーラへと向かう。戻りは船もスピードを出すし、波も荒いわで何度も船が水をかぶって結構スリリングであった。港からはもとの2階建てバスに乗り換えてエルカラファテへ戻る。結果的にいろいろなホテルを回っていったが、ちゃんとミヤザトインの目前まで2階建てバスが入っていき降ろしてくれた。
宿で軽めの服装に着替えて、ツアーの予約と夕食を食べに出かけようとしたが、ツアーの話を宿の奥さんにしたら、ここでも予約が可能という。これ幸いということで、翌日と翌々日のツアーの予約を済ませてしまった。何も苦労することなくツアーの予約ができてよかった。予約したツアーは、翌日のペリトモレノ1日ツアー 110ARSと、翌々日のパイネFull Dayツアー 86USDである。ARSでもUSDどちらでも支払い可能とのことだったが、手持ちの通貨のバランスを考えて、こんなヘンテコな支払い方法とした。催行会社はalwaysglaciars.com社。
予約が無事済んだところで再び街へと歩いて向かう。いくつかのレストランがあったが,
1830ということで時間が早かったため、まだ開いているレストランは少なかった。歩き方に載っていた一軒に入る。
日本ではあまり有名ではないが、アルゼンチンといえばアルゼンチンビーフである。狂牛病の発生もなく、安心(?)な肉ということで、Mixサラダとステーキとビールを注文。Mixサラダは、バルサミコ酢、オリーブオイル、塩コショウで味付けをして食べる感じ。ステーキは肉が付け合せなしでドーンと盛られているものであった。この肉の塊が非常にうまかった。これで71ARSだった。お値段としてはこんなもんかという感じ。決して安いわけではない。
その後、アルゼンチンといえばワインということで、近所のスーパーをのぞく。スーパーは世界各地同じような雰囲気であるが、ワインの品揃えは相当良かった。主に赤ワインであるが、瓶入りで安いものでは300円程度から1万円近いものまで幅広く陳列されていた。さらにどれを買えば当たりなのかも良く分からず、適当に300円弱(8.6ARS)のメンドーサ産のを1本と、プラスチックコップと水1.5リットルを購入し宿に戻る。何故かプラスチックコップが10.5ARSとワインより高くおかしな買い物となった。
宿に戻ってシャワーを浴び、ワインを少し飲んで就寝。いい一日だった。